テレワーク勤務規程
この規程は、従業員が個々のワークスタイルを確立し、通勤および移動時間の削減による業務の生産性や効率性の向上、仕事と育児・介護の両立、および高齢者・障がい者の就労促進を目的とし、就業規則第○条に規定するテレワーク勤務に関する必要な事項について定めたものである。
この規程における「テレワーク」とは、次の各号に掲げる勤務形態のことをいう。
一 在宅勤務
従業員の自宅、その他自宅に準ずる場所において行う、情報通信機器を利用した勤務をいう。
二 サテライトオフィス(施設利用型)勤務
会社が所有するサテライトオフィスまたは会社が契約している共用利用型のテレワークセンターにおいて行う、情報通信機器を利用した勤務をいう。
三 モバイル勤務
出張先ホテル、顧客先、カフェ等その他会社が認めた場所において行う、情報通信機器を利用した在宅勤務およびサテライトオフィス勤務以外の勤務をいう。
テレワーク勤務の対象業務は、次のとおりとする。
一 テレワーク勤務者が単独で遂行できる業務で成果を確認することが可能な業務
二 会社が認める業務
次に掲げるすべての条件を満たす従業員で会社が認めた者は、会社に対してテレワーク勤務を申請することができる。
一 テレワーク勤務を希望する者
二 業務遂行上の必要性が認められる者
三 業務遂行能力および自己管理能力に優れている者
四 作業効率または生産性の向上、健康福祉の改善、育児・介護の充実が認められ、同居する家族の理解が得られる者
五 在宅勤務の場合は、作業場となる自宅の執務環境およびセキュリティ環境が整っていると認められる者
2 前項にかかわらず、テレワークの実施が適切であると会社が判断したときはテレワークの実施を命じることがある。
テレワーク勤務を希望する従業員は、所属長に所定の申請書を提出し、会社の承認を得なければならない。
2 前項の申請書は、勤務を開始しようとする予定日の前日までに所属長に提出しなければならない。
3 サテライトオフィス勤務を希望する者は、希望するサテライトオフィスの場所、勤務期間および勤務時間、業務内容を明記のうえ、所定の利用手続きをしなければならない。
テレワーク勤務者の労働時間は、原則、就業規則第○条に規定する時間とする。
2 会社は、前項の規定にかかわらず、従業員と協議の上、始業時刻、終業時刻、休憩時刻の変更または所定労働時間の短縮をすることができる。
3 就業規則第○条(事業場外みなし労働時間制)の規定に該当する者は、所定労働時間勤務したものとみなす。
テレワーク勤務者の所定休日は、就業規則第○条に規定する。
テレワーク勤務者は、勤務の開始および終了について、会社が指定した手段により、所属長に報告しなければならない。
テレワーク勤務者が時間外労働、休日労働および深夜労働をする場合は所定の手続きを経て所属長の許可を受けなければならない。
2 時間外および休日労働について必要な事項は就業規則第〇条の定めるところによる。
3 時間外、休日および深夜労働については、賃金規程に基づき、時間外労働手当、休日労働手当および深夜労働手当を支給する。
テレワーク勤務者は、業務の進捗状況を、1日に最低1回、会社が指定した手段により、所属長に報告しなければならない。
2 トラブルや事故などが発生した場合は、速やかに所属長に報告しなければならない。
3 サテライトオフィス勤務者がサテライトオフィスを利用した後は、サテライトオフィス利用報告書を提出しなければならない。
テレワーク勤務者は、情報管理を徹底し、ノートパソコンをはじめとする情報通信機器の紛失および盗難、業務に関する情報ならびに個人情報の漏えい防止に努め、次の事項を順守しなければならない。
一 モバイル勤務者およびサテライトオフィス勤務者は、正当な理由なくみだりに業務場所を離れてはならいない。
二 業務に必要な資料や機材その他の情報を会社から持ち出す際には、所属長の許可を受けた上で、厳重に管理しなければならない。また、持ち出した会社の情報並びに作成した成果物を第三者が閲覧、コピー等をしないよう徹底しなければならない。なお、在宅勤務者はこの規定において従業員の親族も第三者とみなす。
三 モバイル勤務者は公衆無線LANスポット等の漏えいリスクの高いネットワークへ接続してはならない。また、会社で定める場所以外でノートパソコンや重要書類を見てはならない。
四 情報漏えいが発生した場合、またはウィルス感染被害に遭った場合は、速やかに会社に報告しなければならない。
テレワーク勤務者は、テレワーク勤務中であっても就業規則第○条に規定する服務規律を遵守しなければならない。
会社は、テレワーク勤務者の安全衛生の確保および改善を図るための必要な措置を講ずる。
2 テレワーク勤務者は、安全衛生に関する法令等を遵守し、会社と協力して労働災害の防止に努めなければならない。
3 会社は、テレワーク勤務者に対して、毎年1回以上の健康診断を行う。または臨時の健康診断を行うことがある。
4 テレワーク勤務者は、前項に定める健康診断結果を会社へ通知しなければならない。
5 前項の健康診断の結果、会社が必要と認めた場合にはテレワーク勤務の中止を含む必要な措置を講ずることがある。
テレワーク勤務に必要なノートパソコン、プリンタ、ソフトウェア、スマートフォン、その他通信機器は原則会社が貸与したものを使用しなければならない。
2 会社が貸与する情報通信機器は、業務外で使用してはならない。
在宅勤務に伴う光熱費、通信費等の費用は、原則本人の負担とする。ただし、在宅勤務者が、通信回線等の初期工事料や回線設置料などを支出した場合は、会社が認めた場合に限り、領収書など支払いを証明できる書類を添付した上で、会社に請求することができる。
2 モバイル勤務者の無線LANおよび携帯電話、スマートフォンの通信費は、全額会社負担とする。
3 テレワーク勤務者が購入した文房具、消耗品、備品、切手代等の郵送費または顧客先への交通費は経費精算規程の定めにより、精算の手続きを行う。
4 共用利用型のテレワークセンターの利用により利用料が発生した場合は、領収書など支払いを証明できる書類を添付した上で、会社に請求することができる。
2 前項の規定にかかわらず、テレワーク勤務(テレワーク勤務を終日行った場合に限る)が月に○日以上の場合は、毎月定額の通勤手当は支給せず、実際に通勤に要する往復運賃の実費を給与支給日に支給する。
3 サテライトオフィス勤務(サテライトオフィス勤務を終日行った場合に限る)が月に○日以上の場合は、自宅からサテライトオフィスまでを通勤区間とみなし、毎月定額の通勤手当を支給する。
テレワーク勤務者がテレワーク勤務中に災害に遭った時は、就業規則第○条に定めるところによる。
テレワーク勤務者は、会社から通常勤務への復帰を命令されたときは、テレワーク勤務を終了し、通常の勤務へ復帰しなければならない。
会社は、テレワーク勤務者が次のいずれかに該当するときは、テレワーク勤務の承認を取り消すことができる。
一 業務の成果および生産性が上がらないとき
二 業務に関し、不正、トラブル、および情報漏えいが発生したとき
三 勤務時間、業務報告等に虚偽があったとき
四 長時間労働の是正が必要なとき
五 その他、前各号に準ずる行為があったとき
本規程は、 年 月 日から施行する。