【2017年4月開催】 実務セミナー
平成29年度税制改正のポイント
平成29年度の税制改正では、「働き方改革」の一環として注目を浴びている配偶者控除の見直しに加え、投資促進税制や研究開発税制など、中小企業の“攻めの投資”を強化する「イノベーション」の推進にも重点が置かれています。そこで、中小企業が押さえておきたい改正のポイントや今後の見通しについて解説するとともに、過去の改正のうち29年度から施行開始となるものについてもモレのないよう確認していきます。
2017年4月19日(水) 13:30~16:30
講師:平山憲雄氏(税理士) 平山憲雄税理士事務所所長。東京経済大学卒業後、1978年に税理士試験合格。82年に独立開業後は、中小企業経営のコンサルティングを中心に、執筆活動、講演等でも活躍。
○改正の基本的考え方
○おもな改正内容
・所得拡大促進税制
・投資促進税制
・研究開発税制
・商業・サービス業活性化税制 ほか
○過去の改正のうち、29年度より施行開始となるもの
▲セミナーの様子
平成29年度の改正は、安倍内閣が進める“働き方改革”の一環として、「配偶者控除・配偶者特別控除の見直し」が大きな目玉として打ち出されました。一方で、法人税については、目立ったものはなかったといえるでしょう。
しかしながら、「設備投資や研究開発支援など、中小企業や地域中核企業を下支えする制度の拡充や創設がなされています」とおっしゃるのは、昨年に続き講師を務めていただいた税理士の平山憲雄先生。法人税の抜本的な改正は見られなかった今回の改正ですが、中小企業にとって見逃せない部分も少なくないようです。
セミナーでは、改正全体のあらましについて、背景となる社会情勢を踏まえながら解説しつつ、中小企業が知っておきたい税制・支援制度について詳しく講義していただきました。
なかでも、「所得拡大促進税制」は、適用要件も多くなく、中小企業にとって“使い勝手の良い”税制と言えると、平山先生はおっしゃいます。
「所得拡大促進税制は、従業員の給与を上げることで個人消費につなげるための景気刺激策ではありますが、中小企業の場合、要件を満たせば平均給与増加額の22%と控除額も大きく、ぜひ活用したい税制といえます」(平山先生)
さらに平山先生は、目新しい制度として「地域未来投資促進税制」を挙げられました。これは、地域経済活性化のために地域企業が共同して行なう事業に対する減税措置ですが、ひとつの事業に参画した企業それぞれが適用対象となる制度というのはこれまであまり見られないものだといいます。現時点では二年間の有限立法ですが、今後の動きにも注目したい制度と言えそうです。
またセミナーでは、昨年実施が延期された“消費増税”についても触れ、経過措置など事前に備えておくべき点について再確認された方も多かったのではないでしょうか。
改正ポイントをしっかり押さえつつ、実務に役立つ税務知識なども盛り込まれた情報満載のセミナーの模様はお手元のDVDでご確認ください。
(DVD収録時間:2時間39分56秒)