【2018年10月開催】 実務セミナー
自社分析のための第一歩!財務諸表の読み解き方
事業の決算時に作成する財務諸表はその年度の成績を表すだけでなく、次の事業年度に活かす経営指標として読み解くこともできます。経営状況・安全性を明らかにし、改善すべき点があれば、それを指摘し対策を講じることが大切です。それでは、財務諸表からは具体的にどんなことを、どのように読み解けばよいのでしょうか。B/SやP/Lに記載された数字を分析し、経営改善のヒントを見つける方法を教えます。
2018年10月16日(火) 13:30~16:30
講師:青山恒夫氏(公認会計士、税理士、ITコーディネータ) 中央新光監査法人(元みすず監査法人)を経て独立開業。法定監査、株式公開支援、管理会計コンサルティング等に携わる。会計(財務会計、管理会計)、税務のセミナー講師としても活躍中。
○B/S(貸借対照表)で分析できること
○P/L(損益計算書)で分析できること
○指標を使った企業分析
○分析結果に基づく改善策
▲セミナーの様子
財務諸表といえば、銀行や株主等へ会社の状況を報告する重要書類として、経理担当者にとっては大変身近なものといえるでしょう。しかしながら、“対外的な”資料である一方で、少し見方を変えれば、自社の経営に活かすことの出来る“対内的な”資料でもあるのが「財務諸表」であると、今回講師を務めていただいた公認会計士の青山先生はおっしゃいます。今回は、そんな財務諸表を経営改善に活用するための目のつけどころや分析のしかたを、たっぷり解説いただきました。
ご存知の通り、損益計算書(P/L)は、儲けの指標である「利益」を計算するものですが、重要なのは利益とともにキャッシュに着目することであると青山先生はおっしゃいます。 たとえば、1000万円の不良資産があり、それを200万円で売る場合、P/L上は、800万円の処分損によって、“利益が減ってしまう”だけのように見えます。しかしここで「キャッシュ」に注目してみれば、200万円のキャッシュが増えるのはもちろんですが、利益が800万円減ることにより抑えられる税金(法人税率を30%と仮定すれば240万円)と合わせて、440万円のキャッシュが手元に残ることになり、結果的に、“不良資産が、440万円のキャッシュに変わる”と見ることもできるわけです。
“赤字でも企業は潰れないが、キャッシュがなければ潰れる”といわれるように、「利益」だけでなく「キャッシュ」にも目を向け、しっかりとシミュレーションできるようにすることが、本当の意味での「儲け」につながるカギといえるのかもしれません。
セミナーでは、このような経営改善のために必要な視点や考え方を、財務三表それぞれを取り上げて解説していただいたほか、変動費と固定費を区別して計算する「CVP型損益計算書」や「CVP型キャッシュフロー計算書」を使ったシミュレーションの手法を、Excelの機能を使って具体的に解説いただき、自社で挑戦してみたいと感じた方も多かったようです。
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(DVD収録時間:2時間34分10秒)