【2019年3月開催】 実務セミナー
社員に浸透させたい コンプライアンスの考え方
社員のうかつなSNS投稿、情報管理のミスなどが原因となり、企業が思わぬトラブルに巻き込まれる事例が見受けられます。そこで本セミナーでは、コンプライアンスという観点から、社員は何をしてはいけないのか、何に注意しなければならないのか、法律に則った考え方を解説。事例を交えながら、コンプライアンス違反を指摘されないための取組みについて検討します。
2019年3月13日(水) 13:30~16:30
講師:植松勉氏(弁護士) 民間企業勤務を経て、平成8年に弁護士登録。平成25年11月より日比谷T&Y法律事務所にパートナーとして参加。会社運営全般(会社法中心)から労働基準法や労働契約法、株主総会運営指導など広く取り扱っている。講演、執筆も多数。
・会社が守るべき「コンプライアンス」とは何か
・企業情報の秘密を守る
・著作権を侵害していないか
・不当表示等の消費者への責任
・通報制度の構築、運用 など
▲セミナーの様子
損害賠償や信用の失墜など、会社にとって大きなリスクとなりうる「コンプライアンス違反」。不正経理など故意によるものはもちろんのこと、「ついうっかり」の違反でも、会社に多大な影響を与えかねません。さらに言えば、会社の経営を担う役員にとっても、“監視義務違反”として責任を負うことになる可能性があるため、タイトル通り、コンプライアンスの意識を「社員に浸透させる」ことは喫緊の課題と言えるでしょう。
そこで今回は、弁護士の植松勉先生を講師にお迎えし、「ついうっかり」のコンプライアンス違反を中心に、会社が取り組むべき対応について、判例を用いながら、かみ砕いて解説していただきました。
コンプライアンスへの取り組みには、不正が発生・発覚する前の“平時対応”と、発覚してからの“有事対応”のふたつが挙げられます。植松先生はまず平時対応について、「通常想定できる不正を防止しうる程度の体制を築けているかどうか」が重要なのであり、万が一訴訟になった際にも完璧を求められるわけではない、と指摘されました。そのうえで、「だからこそ、防止しきれなかった場合に“有事対応”として不正にどう向き合うのか、その姿勢が問われるのです」と強調され、対応を誤った事例、成功した事例それぞれを挙げてその根拠を明らかにしながら解説してくださいました。
また、参加者の皆さんの関心が集まったのが、「内部通報制度」についてです。不正発見の手段としても、違法行為の抑止効果としても有効な「内部通報制度」は、平時対応において重要なポイントといえます。マンパワー不足になりがちな中小企業でも制度を効率的に構築・運用していくためのコツを解説いただき、自社で実践してみたいと感じた方も多かったようです。
セミナーではそのほか主要な論点として、情報管理や著作権等の権利侵害、さらに昨今話題となることも多いネットトラブルなどを挙げ、それぞれについて基本的な知識から対応のポイントまで、掘り下げて解説していただきました。
判例を実務に落とし込み、体系立てて解説いただいたセミナーの模様は、お手元のDVDまたは【セミナー動画配信】でご覧ください。
(DVD収録時間:2時間49分33秒)