【2022年6月開催】 実務セミナー
ケースで学ぶ 交際費の基礎知識と実務の勘どころ
経理担当者なら耳にする機会の多い「交際費」。取引先への接待やお中元・お歳暮の贈答など、身近な科目ではありますが、税務調査で特に厳しく見られる項目のひとつとなっています。
しかし一方で、会議費や福利厚生費など、他の費用との区分が難しい場合も多く、処理に悩む方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、交際費についての基本的な知識を確認したうえで、混同しやすい費用について、ケーススタディを交えて解説していきます。
さらに、税務調査で指摘されやすいポイントについても確認します。
2022年6月15日(水) 13:30~16:30
講師:高岸直樹氏(税理士・二松學舍大学国際政治経済学部教授) 1998年、税理士登録(税理士高岸俊二・直樹事務所)。上場会社からベンチャー企業まで、ニーズに応じた税務実務、経営を指導する一方、大学では会社法や金融商品取引法講義の教鞭をとり、税務と企業法務の両分野に精通。「企業実務」を始め、『経営に携わる人のための会社法』など会社法、租税、企業経営をテーマとした執筆多数。2016年より二松学舎大学国際政治経済学部准教授、2021年同教授(会社法、事業再生論)。
○交際費課税制度の概要
○交際費等の損金不算入制度
○隣接費用との違い(会議費、福利厚生費、寄付金など)
○ケーススタディ(判断を迷いやすい事例など)
○税務調査で指摘されやすいポイント
▲セミナーの様子
取引先への接待やお中元・お歳暮の贈答など、経理担当者にとっては身近な科目である「交際費」ですが、会議費や福利厚生費など他の費用との区分が難しく、処理に悩む方も多いでしょう。今回のセミナーでは、税理士であり、二松学舎大学にて教鞭もとられている高岸直樹先生を講師にお招きし、交際費の基本知識を確認するとともに、隣接費用との見分け方や税務調査で指摘されやすいポイントなどを解説いただきました。
交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものです。寄付金や役員報酬などと異なり、事業活動に関係のある費用といえます。企業会計上では「費用等」(原価算入を含む)と扱われますが、浪費的支出の抑制のため、損金不算入制度が設けられています。過去の裁判例をみると交際費等に該当するか否かの判定要件としては、つぎの三要件があげられます。
①「支出の相手方」が事業に関係のある者等であること
②「支出の目的」が事業関係者等との親睦の度を密として取引関係の円滑な進行をはかることにあること
③「支出の基因となる行為の形態」が、接待、供応、慰安、贈答その他これに類するものであること
この三要件を押さえておくと、交際費と判断を迷いやすい類似ケースにも対応できるようになると高岸先生は仰います。
このほかセミナーでは、交際費等に該当するもの・しないものの例示と判断ポイントや、損金不算入額の計算方法、棚卸資産との関係など、実務担当者の多くが気になる部分を幅広くお話しいただきました。隣接費用で紛らわしいとされる広告宣伝費や寄付金、販売奨励金などとの違いについては、事例を多数用いて、判定基準となる三要件を確認しながらレクチャーしていただき、考え方が身につく内容となりました。また、講義の後半には税務調査で指摘されやすい点として、交際費等の損金不算入と控除対象外消費税の関係にも触れていただき、充実の講義となりました。
多くの事例を用いて解説された、実務に役立つ講義の模様はお手元のDVDまたは
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(DVD収録時間:2時間35分45秒)