会社の〝パブリックコメント〟は、総務が発信する
もし、あなたの会社の代表電話に、マスコミから取材依頼の電話がかかってきたらどのように対応しますか? あるいは突然、社長に取材を申し込むメールが届いたら?
大企業であれば、広報などの専門部署が対応するのでしょうが、中小企業で専任の広報部門がある会社はあまりみかけません。多くの場合、総務部長や秘書室などが窓口になり、対応に当たることになるのではないでしょうか。
場合によっては、社長自らが取材を受ける、ということもあるかも知れません。
しかし、多くの例を見渡してみると、社長がマスコミに直接意見を述べることには慎重であるべきです。ふだんからメディア対応のトレーニングをしっかり受けているならともかく、社長が漏らした(不用意な)〝本音〟が、会社のイメージを悪くした、というケースは少なくありません。
また、経営者に近い秘書室などからの発信も、ストレートに経営者の意見として受け取られる傾向があります。
そこで、特に中小企業の場合は、あらゆる広報の窓口を総務に一本化することが望ましいと考えます。なぜかというと、総務は「情報管理の司令塔」であるからです(「よい総務」がよい会社を創る!参照)。
社長であれ、役員秘書であれ、誰であれ、複数の者が無責任に情報を発信することは絶対にやってはいけません。
情報が混乱するだけでなく、本人にそのつもりはなくても、社長や役員が〝個人的〟に発信した情報は「会社が発信した情報」となり、悪くすると「個人的な意見」が「会社の見解」として一人歩きしてしまう恐れがあるからです。
大企業であれば、広報などの専門部署が対応するのでしょうが、中小企業で専任の広報部門がある会社はあまりみかけません。多くの場合、総務部長や秘書室などが窓口になり、対応に当たることになるのではないでしょうか。
場合によっては、社長自らが取材を受ける、ということもあるかも知れません。
しかし、多くの例を見渡してみると、社長がマスコミに直接意見を述べることには慎重であるべきです。ふだんからメディア対応のトレーニングをしっかり受けているならともかく、社長が漏らした(不用意な)〝本音〟が、会社のイメージを悪くした、というケースは少なくありません。
また、経営者に近い秘書室などからの発信も、ストレートに経営者の意見として受け取られる傾向があります。
そこで、特に中小企業の場合は、あらゆる広報の窓口を総務に一本化することが望ましいと考えます。なぜかというと、総務は「情報管理の司令塔」であるからです(「よい総務」がよい会社を創る!参照)。
社長であれ、役員秘書であれ、誰であれ、複数の者が無責任に情報を発信することは絶対にやってはいけません。
情報が混乱するだけでなく、本人にそのつもりはなくても、社長や役員が〝個人的〟に発信した情報は「会社が発信した情報」となり、悪くすると「個人的な意見」が「会社の見解」として一人歩きしてしまう恐れがあるからです。
あらゆるケースを想定してマスコミ対応用の文書を作っておく
そうならないために、マスコミなどへの対応は「総務の仕事」と決めておきます。そして総務担当者は、広報としての心構えをしっかりと頭に入れ、イザというときに備えてふだんから練習を重ねておくべきです。
■広報として対応する際の心構え
さらに、広報として社外へ対応するべき様々なケースを想定して、あらかじめ文書にしておきましょう。
たとえば、新社長の就任、組織の改編、新商品・サービスの発売、各種地域活動への参加、社員のボランティア活動、イベントの開催 etc…。
マスコミから取材がなくても、顧客や地域社会に向けて、会社の情報を発信することはとても重要です。SNSやネットの記事配信サービスといった便利なツールも増えています。
もちろん、総務が広報としての力量を試されるのは、そうした情報発信だけではありません。会社が事件・事故に関わってしまったときには、総務は広報として矢面に立ち、会社を守らなければなりません。
つい先日も、大手広告代理店の新入社員が自殺したのは過重労働が原因だったとして、労災が認められたというニュースが流れました。また、記録的な強風が吹き荒れるなか、ビルの外壁がボロボロと崩れて落ちていく様子をテレビでご覧になった方もおられるでしょう。
総務担当者は、こうしたニュースを見たときに、対岸の火事とは決して考えないでください。
「もし、我が社でこのようなことが起きたら、どのように対応しようか?」
「会社としての立場をどのように説明することができるだろうか?」
そう考えながら実際に文書を作っていくと、「会社としての立場」を説明するためには、「(不幸にしてこういう結果になりましたが)事件・事故を防ぐために、会社はこんな措置をとっていました」と、文書に盛り込むことができる〝事実〟が必要であることに気づきます。
このとき、そうした〝事実〟がない会社には、同じような事件・事故を引き起こすリスクが潜んでいるかも知れません。
■広報として対応する際の心構え
- 客観的事実だけを隠さずに発信する
特に事件・事故などに関する情報は、当初は事実関係だけを説明し、個人的な批判・評価をしない。 - マスコミ各社を平等に扱う
対応に偏りがあると、それ自体が批判されかねない。 - 「オフレコ」という言葉を使わない
「これはオフレコで…」がうまくいったことはない。 - トップとのコミュニケーションを密にする
会社のパブリックコメントを発信する広報として、経営トップとの意思疎通は欠かせない。
たとえば、新社長の就任、組織の改編、新商品・サービスの発売、各種地域活動への参加、社員のボランティア活動、イベントの開催 etc…。
マスコミから取材がなくても、顧客や地域社会に向けて、会社の情報を発信することはとても重要です。SNSやネットの記事配信サービスといった便利なツールも増えています。
もちろん、総務が広報としての力量を試されるのは、そうした情報発信だけではありません。会社が事件・事故に関わってしまったときには、総務は広報として矢面に立ち、会社を守らなければなりません。
つい先日も、大手広告代理店の新入社員が自殺したのは過重労働が原因だったとして、労災が認められたというニュースが流れました。また、記録的な強風が吹き荒れるなか、ビルの外壁がボロボロと崩れて落ちていく様子をテレビでご覧になった方もおられるでしょう。
総務担当者は、こうしたニュースを見たときに、対岸の火事とは決して考えないでください。
「もし、我が社でこのようなことが起きたら、どのように対応しようか?」
「会社としての立場をどのように説明することができるだろうか?」
そう考えながら実際に文書を作っていくと、「会社としての立場」を説明するためには、「(不幸にしてこういう結果になりましたが)事件・事故を防ぐために、会社はこんな措置をとっていました」と、文書に盛り込むことができる〝事実〟が必要であることに気づきます。
このとき、そうした〝事実〟がない会社には、同じような事件・事故を引き起こすリスクが潜んでいるかも知れません。
社員に向けてどう伝えるか、本当に伝わっているか
「広報」の仕事は、会社の外へ向けたものだけではありません。社内に向けて「広報」することも、総務の大事な役目です。
様々な情報伝達ツールが氾濫する現代にあってなお、「情報を伝える」というのは、非常に難しい仕事です。
たとえば、社内報を作っている会社は多いと思いますが、全社員が必ずその社内報を読んでいる、と自信を持っていえる担当者がいるでしょうか。
であるならば、総務は考えられるすべての情報伝達方法を研究し、試してみるべきです。
そして忘れてならないのが、
「情報が本当に伝わっているか」「正しく伝わっているか」
を確認することでしょう。しかも、それを確認し続けることが肝心です。
情報が伝わっていることを確認するには、どんな仕組みが必要か?
それを考えるのも、広報としての総務の大事な仕事だと思います。
様々な情報伝達ツールが氾濫する現代にあってなお、「情報を伝える」というのは、非常に難しい仕事です。
たとえば、社内報を作っている会社は多いと思いますが、全社員が必ずその社内報を読んでいる、と自信を持っていえる担当者がいるでしょうか。
であるならば、総務は考えられるすべての情報伝達方法を研究し、試してみるべきです。
・回覧板・掲示板・社内報・イントラネット・手紙・内容証明郵便・電報・メール・SNS・携帯番号連絡網etc.
いろいろな方法を試してみて、「どの方法がいちばん確実に伝わるか」、また「どの方法がいちばん早く伝わるか」を見つけ、伝える内容と目的に応じて、情報伝達の手段を使い分けることが大切です。そして忘れてならないのが、
「情報が本当に伝わっているか」「正しく伝わっているか」
を確認することでしょう。しかも、それを確認し続けることが肝心です。
情報が伝わっていることを確認するには、どんな仕組みが必要か?
それを考えるのも、広報としての総務の大事な仕事だと思います。