5,000円基準の注意点1 税込? 税抜?
5,000円基準の注意点として、もし「1人あたり5,400円」だった場合どうなるでしょう?
消費税を抜けば「1人あたり5,000円」になるし、消費税込みなら5,000円をオーバーしてしまいます。
これは、その会社が税抜経理をしているか税込経理をしているかによって答えが次のように変わります。
・税抜経理 ⇒ 1人あたり5,000円になるので会議費でOK!
・税込経理 ⇒ 1人あたり5,400円になるので交際費に・・・
5,000円基準の注意点2 お土産は?
また、この5,000円基準では、「飲食代」であることが明記されています。お中元やお歳暮などの贈答品は飲食物であっても交際費になってしまうのですが、では飲食物のお土産・手土産はどうでしょうか?
これはケースによって変わります。
・持参するもの ⇒ 交際費
・飲食したお店で、お土産として持ち帰るもの ⇒ 会議費でOK!
具体例を挙げると、会社へ訪問する際に持参する菓子折りは交際費、お寿司屋さんでの会食後にお土産としてお持ち帰りいただく寿司折は会議費、ということになります。
個人的には少々ふしぎな感覚もしますが、「一緒に飲食すること」が対象なので、原則としては交際費なんだけど、「飲食後にお持ち帰り」は飲食の延長にあるため5,000円基準の対象になる、という捉え方を私はしています。
なお、図では「会議費」と書きましたが、その場の飲食とお土産をあわせて「1人あたり5,000円以下」であることが要件ですので、注意しましょう。
(飲食4,000円+お土産1,500円の場合には交際費になります)
5,000円基準の注意点3 一次会と二次会は通算?
A店で一次会をしてから、お店を変えてB店で飲み直した場合はどうなるでしょう?
これは、別の店だったらそれぞれで「1人あたり5,000円以下かどうか」で判定していいことになっています。
たとえばA店で4,000円、B店で3,000円だったらそれぞれ会議費でOKということですね。同じ店の場合には原則合計して判定をしますので、注意しましょう。
5,000円基準の注意点4 5,000円を超える部分
最後の注意点として、5,000円を超えた場合の取り扱いについてです。
ときどき「1人あたり6,000円だったから、5,000円までは会議費、残り1,000円は交際費でいい?」と聞かれることがあるのですが、5,000円を超えた場合は6,000円全額が交際費になります。
分けて経理ができるわけではありませんので、5,000円に近い場合には気をつけましょう。
5,000円基準のまとめ
今回は会議費で処理されることの多い「5,000円基準」について、
・6つの要件
・4つの注意点
をまとめました。
なかなか細かいポイントの多い制度ですが、特に飲食代の多い会社では積極的に活用しましょう!