2019年6月28日更新
こんなときどうする? 有給休暇の時季指定義務Q&A
[Q6] 時季指定を行う前に、すでに数日の有給休暇を消化している社員に対しても、消化済みの有給休暇とは別に、5日の時季指定を行わなければいけないのでしょうか。
[山本喜一氏(社会保険労務士法人日本人事 代表社員)]
- 時季指定を行う前に、すでに数日の有給休暇を消化している社員に対しても、消化済みの有給休暇とは別に、5日の時季指定を行わなければいけないのでしょうか。
- 10日のうち、事前に3日を消化している場合(消化日数が5日未満の場合)
使用者が時季指定を行う際に、すでに労働者が自ら取得した年次有給休暇の日数や計画的付与による年次有給休暇の日が特定されている日数分については使用者が時季指定をすることができません。
つまり、使用者が時季指定を行う際に、労働者がすでに3日の年次有給休暇を取得している場合は、2日間(5日-3日=2日)の時季指定しか行えないことになります。
- 10日のうち、事前に6日を消化している場合(消化日数が5日以上の場合)
使用者が時季指定を行う際に、すでに労働者が自ら取得した年次有給休暇の日数や計画的付与による年次有給休暇の日が特定されている日数が、合計で5日以上となっている場合は、使用者が時季指定をすることはできません。
使用者が時季指定をしなくても、年次有給休暇の取得義務は果たせているということになります。