最終更新日:2024年2月28日
新規高卒者の採用スケジュールは、大卒者とは異なり、学校組織・主要経済団体・行政によってルール化されています。そのため、企業は新規高卒者の採用ルールを理解したうえで、採用選考活動を行なう必要があります。
2025年3月新規高卒者の採用選考期日等が、2月6日に厚生労働省から以下のとおり公表されました。
ハローワークによる求人申込書の受付開始 |
6月1日 |
企業による学校への求人申込み・学校訪問開始 |
7月1日 |
学校から企業への生徒の応募書類提出開始 |
9月5日
(沖縄県は8月30日) |
企業による選考開始・採用内定開始 |
9月16日 |
このスケジュールは、2024年3月新規高卒者の採用選考期日等と同じですので、今年度に準じて採用選考活動を行なうということになります。
なお、高校生を対象とした求人については、ハローワークが求人の内容を確認してから、学校に求人が提出されます。
【参考・「1人1社制」の見直しをめぐる動き】
新規高卒者の採用では、一次応募(応募開始から一定の時期まで)は、学生1人につき1社ずつ応募を行なう「1人1社制」を原則とするルールがあります。
つまり、学生は、一定の時期まで一度に複数社に応募することができない仕組みになっています。
1人1社制については、企業にも学生にも一定のメリットがある一方で、その弊害・デメリットも指摘されているところです。
2020年2月に、高等学校就職問題検討会議ワーキングチームが、高卒者の就職慣行の在り方等に関する報告を取りまとめました。
そのなかで、1人1社制の在り方について、地域の実情に応じて、以下のいずれかを選択することが妥当であると考える、としています。
①一次応募の時点から、複数応募・推薦を可能とする。ただし、応募企業数を限定することもあり得る(たとえば、2~3社までとするなど)
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②一次応募までは1社のみの応募・推薦とし、それ以降(たとえば、10月1日以降)は複数応募・推薦を可能とする。また、就職面接会で応募する場合は、期間にとらわれず2社以上の応募を可能とする
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この報告を受けて、1人1社制を見直し、一次応募の段階から複数社への応募を可能にする「複数応募制」へと移行する地域も出ていますが、その動きは鈍く、まだまだ1人1社制が圧倒的多数を占めています。